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        ゲーム仕様書の書き方 −基礎編−

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   8年目ゲームクリエイター・ムーブメント研究!

   ハ マ る 仕 掛 け を 作 る !

   第15回 「アバウト・オンラインゲーム(3)」

   2004/07/19(mon) release

   配信元:ゲームのしくみ研究委員会
   http://www.n2gdl.net

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 もくじ

1・ごあいさつ
2・アバウト・オンラインゲーム(3)
3・編集後記
4・おすすめの本

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■1・ごあいさつ
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 新しく登録して頂いた方、はじめまして。
 すでに購読していただいている方、おひさしぶりです。

 ゲームのしくみ研究委員会、委員長の新田です。

 このメルマガはゲーム業界8年目の私が、

・これからゲーム業界に入ろうとしている人
・ゲーム業界に入ってまだ日が浅い人
・人をハマらせるもの作りに興味のあるあなた

に向けて、情報発信することを目的として発行しています。

 また、ムーブメントつながりでビジネスモデル構築やマーケティング理論、
心理学、NLPなどにも非常に興味がありますので、これらの
「人をハマらせる」技術も、あわせて発信していきたいと思います。

 どうぞ宜しくお願いします!

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■2・アバウト・オンラインゲーム(3)
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 なんだか前回の発行日が「125日」になってて失礼しました。
 自分で見て「ウギャー何日だよそれ!」と思ったり(笑)。

 慌てて書いてるとだめですね。

●ネットゲームの社会的影響

 オンラインゲームがなにかと社会に影響を与えているのをよく見ます。


 よく聞くのは「ネットゲーム廃人」(ネトゲー廃人)、という言葉。
 朝から晩までネットゲーム三昧で、中には学校や会社をサボってまで
ネットゲームをしている人も。


 韓国ではネットゲームばかりやってる息子を見るに絶えず、ゲームを
取り上げたら怒って家の金を盗んで家出、ネットカフェで捕まる…とか、
もっとひどくなると殺人未遂になったりとか。


 ほかにも、リアルマネートレード(いわゆるRMT)が方々で行なわるように
なってから、ゲーム中での詐欺が横行するようになったり。


 ゲーム中の犯罪を取り締まる法律は今のところありませんから、
ゲーム中で強盗や取り込み詐欺があっても、それは単に「遊び」で片付けられて
しまいます。


 わからない人のために説明すると、RMTとはゲーム中の資産、つまりお金や
レアな武器、ゲーム中で建てられる建物の権利書などを、現実のお金と
交換する行為です。


 今では専用のサイトがあったりします(ゲームの運営側は非推奨のところが
多い)。


RMT
http://www.ex-web.net/rmt/


 ゲーム中の単なるデータが、なぜそこまで価値を持つのか?
 それは現実だろうと虚構だろうと関係なく、自分の感情を大きく変化させる
ものに、人は大きな価値を感じるからだと思います。

 脳生理学では、

 「脳は、現実にあるように鮮明にイメージしたビジョンを、現実の世界と
区別をつけることができない」

 といいます。

 ヒトの脳は、現実と虚構の区別をつけられない状況があるのです。


 ちょっと話がずれますが、こんな話を聞いたことがあります。


 熱帯地方に住んでいるある原住民の呪術の儀式では、毎回人が死にます。

 別にその儀式で血の惨事が起こるわけではないんです。

 シャーマン(霊媒師)が「おまえは○○のために、今死ぬ運命にあるのだ」
というと、それを言われた人がその場でドタッと倒れて、本当に死んでしまう。
 倒れた人の胸に手を当てると、本当に心臓が止まっている!

 これは、その原住民がシャーマンの言うことを頭から信じているので、
言われるだけで本当に死んでしまうということらしいのです。

 ちなみにその現場を取材した人が、選ばれる予定の原住民を全員、前もって
検診したのですが、完全な健康体だったそうです。


 人は、「自らのイメージを現実化する」ことができるということが、本当に
起こりうるのかもしれないということですね。


 知っているということと、信じていることの境界はどこにあるのか…!?


 映画「マトリックス」の世界は、もうけっこう近いところにあるのかも
しれません。


 さて話を戻しまして、ネットゲームの中の世界は、現実世界と比べて
非常に密度の濃い世界です。戦ったり、成長したり、いろいろなものを
手に入れたりなどの出来事が、非常に高い密度で起こる。

 走っても疲れないし、食べる必要もない。しかも死んでも生き返る。

 ネットゲームの世界は「永遠の世界」なのです。
 まさに夢の世界、ユートピアといってもいい。


 現実世界はこうではありません。なにも起こらない時間の方が長い。


 だから、ゲームのほうが楽しくて「廃人」が出るのも、わからなくは
ありません。

 単なる話題の媒体だったゲームが、人生を取り込んでしまう!!
 ゲームプレイが、人生そのものになる!!


●オンラインゲームの社会性

 これは私が直感的に言うと「怠惰の極み」でしかありません。

 ネットゲームの話をしていて、ある友人が言いました。


 「2人目の自分を育てている暇があるのかッ!?」


 私たちは、栄養をチューブで送り込んでくれる機械があるマトリックスの
世界に住んでいるわけではない。

 現実世界で体の糧を得て生活しているわけですから、生活を捨てて
ゲームの世界に生きることはできないんです。


 仮にそういう生活を許してくれる環境があったら?

 夢想の世界で一生を過ごしても悔いはない、というニヒリズムで生きるので
あれば「すべては許されている」のですから、それはそれでいいと思います。


 しかし、多くの人にはそうはいかないでしょう。


 ここからは多分に倫理(人として守るべき道)的な考え方になりますが、
 余暇でネットゲームを楽しむのはいいと思います。

 しかし度が過ぎると、現実の自分がどんどん食われていく。
 ネットゲームをしている間は、現実の自分に返ってくるフィードバック(蓄積)が
ほとんどないからです。

 糧を得るためにスキルや経験が必要なはずなのに、それがほとんど得られない
時間を延々と過ごす。


 「2人目の自分」を育てている間は「1人目の自分」が全然育たないわけです。


 これはドラッグと同じです。
 度を越した快楽の摂取は、現実世界の生を空虚なものに変えていきます。


 もちろん、人は生まれながらに「自由」ですから、どう生きるかを
私は強制しませんが…。


 ネットゲームの社会性は、こうした「人の生き方」に差しかかる、
倫理的な部分にまで関わってきていると思います。


 作り手は公的な立場にありますから、遊び手の時間を「貪る」ことが
ないように配慮することが必要でしょう。

(続く)

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■3・編集後記
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 倫理の話になると、どこかがそれを規定しているわけではないので、
裁量のバランスが難しいですね。


 私の個人的な意見を言うなら、自分の時間の8割は「1人目の自分」を
成長させることに使ったほうが、有意義な人生だと思っています。


 現実の自分を、例えばゲームを作る技術に費やすとか、そういうの
だったら、まだ公の人の役に立つ。


 要は社会に対する「貢献」じゃないでしょうか?


 貢献すれば、社会で生きる人たちが喜ぶ。
 貢献できた自分も満足する。


 これは、相互作用があって、とてもいい。
 善循環になる。


 まあ、「貢献した分が自分に返ってきてないよ!」という問題が
あったりで、それは会社の体質や、果ては国の主義体制の話なったりで、
ここからもなかなか複雑ですが…。


 ネットゲームに関して、ご意見のある方は

 ↓↓↓

info@n2gdl.net

 までどうぞ!

 このメルマガで紹介していきたいと思います。


 次もネットゲームの話です。

 ではまた次回!

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■4・おすすめの本
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「企画の教科書 おちまさとプロデュース」

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140807822/n2labo-22

 おちまさとさんって知ってますか?


 放送作家・脚本家をしている人です。


『ガチンコ!』
『学校へ行こう!』
『進ぬ!電波少年』
『ウッチャンナンチャンのウリナリ!』
『「ぷっ」すま』
『天声慎吾』
『特命リサーチ20XX』
『内村プロデュース』
『未来ナース伝説』


 という番組を企画した人ですね。
 観たことのある人も多いのではないでしょうか?


 今回紹介する「企画の教科書 おちまさとプロデュース」という本では、
おちまさとさんがいかにして面白い番組を作っているのか?
企画をどうプレゼンしているのか? というところが、
あますところなく書かれています。


 読んでいてわかるんですが、やはり面白さには「コツ」が
あるだなと。
 面白い企画をする人は、そういう「コツ」を明確に持っています。


 例えば、おちさんはよく「ふり幅」という言葉を使うのですが、
いつも50点取っているやつが100点とったら「すげえ」だけど、
いつも0点のやつが100点取ったら「おい! どういうことだよ!」となる。


 そういう風に起こることのギャップを大きくすれば、非常に面白くなる、
みたいなコツが、この本には多く書かれています。

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