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 ハマるしかけを作る! 8年目ゲームクリエイター・ムーブメント研究!
 第58回 「コスティキャンのゲーム論・解説(13)」 2005/05/30(mon)
△▲──────────────────── http://www.n2gdl.net/▲△

 ゲームのしくみの新田です。


 今ゲームのしくみで最も人気のある特別レポートは「ゲーム企画書の書き方
−基礎編−」です。
http://www.n2gdl.net/bookshop/plansheet/index.html


 2位は「デベロッパーズセット」です。
 これけっこう値段がするんですが、やはり「本気」の人は買ってくださるよ
うです。
http://www.n2gdl.net/bookshop/gametips48/gametips48.htm#setlist


 やはりみなさん企画書の書き方では相当苦心しているようで、今執筆中のも
のが終わったら、第2弾を出したいと思っています。


 それ以外でも、「これが知りたいんじゃ! こういうの書いてくれ!」とい
うのがあったら教えてくださいね。
(プログラマから要望されるグラフィック制限の知識…みたいな要望があった
りします)


 また、安価な「ミニレポート」も現在計画中です。


 小さな知識でも欲しい人が多くいらっしゃると思うので、なるべく多くの実
践知識を公開していきたいと思っています。

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■コスティキャンのゲーム論・解説(13)
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●「ゲーム」を魅力的なものにする他の要素:相互支援と交渉

 「相互支援」と「交渉」。


 これは非常に人の感情を刺激するキーワードです。


 あるゲームのゲームシステムに「援助」・「同盟」・「相互支援」という調
味料をふりかけてみましょう。



 パッパッパ…。

 おっ、ちょっとかけすぎだかな…。



 するとゲームはどうなるか? 「感情ゲームデザイン」的に見てみましょう。

(「感情ゲームデザイン」は、ゲームのしくみが提供する「セコンド・メソッ
ド」のコアとなる概念です)



 …おや? プレイヤーは「怒り」出しました! 「裏切り」に合ったようです。

 それから、頭の中で計算し出しましたよ? 「打算感情」でしょうか?

 その考えを読もうとする「先読み」も始まりました。


 プレイヤーは、他のプレイヤー勢力(あくまでゲームですよ)への「非難」
「脅迫」「うわさの流布」「騙し」などを始めました!

(感情をイメージできる言葉がバンバン出てきていますね)



 どうやらそうすることで、ゲームは勝利へと向かうことができるようです。



 みんな出し抜かれないよう、ドロドロとした政治的な思惑を抱いているよう
です(笑)。


 利害が一致すれば同盟を組み、もう同盟の意味がないとわかればいいタイミ
ングで裏切り!


 なんてゲームでしょう(笑)。


 しかし、これは見ている側もやっている側も先がどうなるかわかりません。

 ゲームはダイナミックに、それぞれのプレイヤーの思惑によって展開が変わっ
ていっています!!



 「相互支援」と「交渉」は、もし「勝つ」ことに非常に大きなモチベーショ
ンがあるなら、非情で冷徹な知能戦をもたらす効果があるようです。


 ある意味、なんて人間くさいゲームになったんでしょう!?


(詳しくは、「ディプロマシー」というボードゲームを調べてください。戦略
より外交が重要になるゲームです)


 通常、ゲームはゼロサム型の形式を成しています。


 ゼロサム型とは、誰かが勝てば誰かが負ける、誰かがプラスなら誰かがマイ
ナス、つまり「足せばゼロになる」型のゲームということです。


 しかし、完全な「相互支援と交渉」があるゲームは、ゼロサム型にはならず、
プラスサム型、マイナスサム型に成りえます。


 つまり、プレイヤーの同時勝利があり、また同時敗北もある形のゲームにな
るということです。


 コスティキャンは、ネットワークゲームは本質的にこの種の「交渉ゲーム」
だと言います。


 コンピュータとプレイするゲームと違い、人同士がプレイするゲームはその
「交渉」をシステムに組み入れることで、かなり面白くなると言います。


 人同士が交渉できる、今までと全く違う側面のゲームを作ったなら、それだ
けで何千億円の市場が形成できる! とうそぶくくらいです。


 現在のネットワークゲームは初期の頃と比べてだいぶ多様な種類のものが出
ていますが、交渉に関する機能はチャットやアイテム交換のインターフェイス
があるくらいで、ゲームシステムとして持ったものはほとんどないようです。


 そんな中で大きく取り上げたいのが、「人狼BBS」です。

 このゲームは狼と人間に別れ、どちらかを根絶やしにすることで勝敗を決め
るゲームですが、そのときの読み合いがなかなか面白いようです。

▼人狼BBS
http://ninjinel.x0.com/wolfc/


 今後、こういった交渉や先読みの要素がゲームシステムに組み込まれてくれ
ば、ゲームデザインは新たな段階に入っていくでしょうね。


  →ゲームを分析するときは、「プレーヤーは、いかにして互いに協力
   したり足を引っ張ったりできるか。そうさせる動機は何か。交渉のネタ
   になる資源は何か」ということを考えなければならない。

(続く)

コスティキャンのゲーム論はこちら。
http://www.n2gdl.net/topics/topic004/main.html


「なるほど」「よかった」の一言でもかまわないので、メルマガの感想文を書
いて送ってください。
あなたの一言が私の励みになり、よいメルマガを書こうという意欲になります。
ぜひあなたの声を聞かせてください!

 ↓ここからどうぞ↓
 http://www.n2gdl.net/reviewform/reviewform.html

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■編集後記
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 ゲームのしくみでは、相互リンクを募集しています!

 「リンクしてもいいですよ!」という方はご一報ください。
ここまで↓
info@n2gdl.net

 秘密の粗品があるかも…?


 ということでまた次回!

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■お客さまの喜びの声!
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OYAJI さん

どのレポートも大変参考にさせていただいておりますが、
特にためになったのが「宮本茂論」です。
現在のゲームからだんだん薄れてきてしまっていた、
「単純なのに面白い」要素が分かりやすく説明され、
目からうろこです。
次回のレポートも是非購入したいと思っております。


hasegawa さん

こんにちは、はじめまして。
ゲーム企画書の書き方 -基礎編- を購入させていただきました。
内容はというと、非常に役に立つものばかりでとてもタメになりました!
わかりやすかったのも好印象です。
このレポートを読むまでは、「(ゲーム)企画書」には難しい印象しか無かっ
たのですが、読み終えて、
『目からウロコがぼろぼろ落ちました!』
あまりに感動したので、メモ帳にポイントを書き写し、電車の中などでいつも
にらめっこしています。(笑
さて、基礎編があるということは、当然応用編を出すのですよね?
(とプレッシャーをかけてみる)
いやいや、冗談はともかくとして・・・
メルマガや他のコンテンツもとても楽しみにしています!
頑張ってください!!


小倉 さん

○印象に残ったレポート名
「ゲームプログラマの哲学」
「シンプル・プログラミング・スタイル」

○感想
 どちらもプログラムに関連する技術そのものではなく、
作業する上での考え方について書かれているのが逆に新鮮で、
他の書籍やWebサイトでは、なかなか得られない情報が
レポート化されていると感じました。
 何となく意識している事が、文章として書かれていることで、
より明確に認識することができました。
 「ゲームプログラマの哲学」では、プロ意識や仕事の質といった
仕事としてプログラムを行う上で、絶対に意識してくる事について
指摘してあり、プログラマとしての心構えを再認識させられました。

 「シンプル・プログラミング・スタイル」では、
いかに効率よく作業をしていくか、という点を、
達人プログラム環境の紹介を通して知ることができ、
非常に参考になりました。
 『nami2000』など、実際のツールを紹介しているのも、
実用的でした。

 また、“理想的なプログラムの考え方”で紹介されている理想は、
プログラマとしては、痛いほど分かっているのですが、
いつのまにか逸脱していることに、レポートを読んで改めて
実感し、その後のプログラミングでは、
“理想的なプログラムの考え方”の理想に沿うことを
強く意識するようになりました。


ハンニャ さん

「ゲーム企画書の描き方・基礎編」を購入しました。
僕は何から書いていいやらさっぱりな状態だったのですが
企画書を読む人へ印象づけることが重要だとわかりました。
これを読みながら考えをまとめていくと、自然と書きたくなります。


コミネト さん

Game Desing Tips 48を購入させていただきました。

以前に宮本茂論を購入させていただき、とても面白かったので、こちらも購入
させていただきました。
アマチュア製作者なのですが、疲れた時に読むなどして、気合に変えています。

私は特にインタラクティブ性というものに興味がありして、そのことに関する
いくつかの重要な事を指摘されていたので非常に勉強になりました。
インタラクティブ作ろうの章で、音声、視覚、触覚、これらを複合的にレスポ
ンスすることで、プレーヤーは感覚的な面白さを感じるとありますが、私もこ
れに非常に共感しまして、感覚のシンクロ感が人間の快感のスイッチではない
かと思っています、音楽にシンクロして画面が動き、文字が表示されることに
とても心地よさを感じますし、ゲームはこれに、こちらからの働きかけに対し
てのシンクロ感を提供できるという意味で優れたメディアだと思います。

それらの人間の欲望や快感などを収集分類すれば創作のヒントになるのではな
いかと考えていたのですが、やはりなかなか難しかったのですが、このGame De
sing Tips 48で沢山の指摘がされており大変参考になりました、購入してよかっ
たです。

▼ほかにもたくさんの方々から感想をいただいています!
(ありがとうありがとう!!)
http://www.n2gdl.net/voice/vioce.htm

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■ゲームのしくみ セットパッケージ情報
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 デベロッパーズセットを購入したシゲルさんより。

>印象に残ったのはズバリ全てです。どれもクオリティーが高く最高でした。


 現役のゲーム開発会社やゲーム専門学校にも買って頂いております!


 本屋には置いていない、サイトでだけ売っている情報です。
 「高密度の気づきがある!」と好評です。

http://www.n2gdl.net/bookshop/gametips48/gametips48.htm#setlist

●ゲームデザイナーズセット
・Gamedesign tips48
・宮本茂論

●プランナーズセット
・Gamedesign tips48
・宮本茂論
・ゲーム仕様書の書き方−基礎編−
・ゲーム企画書の書き方−基礎編−

●デベロッパーズセット
・Gamedesign tips48
・宮本茂論
・ゲーム仕様書の書き方−基礎編−
・ゲーム企画書の書き方−基礎編−
・プログラムの達人1〜3セット

 興味のある方は、以下のURLよりどうぞ。

http://www.n2gdl.net/bookshop/gametips48/gametips48.htm#setlist


それぞれ単品でも購入できます。
詳しくはサイトにて。

http://www.n2gdl.net/

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■これをヒントにゲームを作れ!! お薦め書籍
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 ゲーム開発で役に立つ本を紹介しています。
 以下のURLからどうぞ。

http://www.n2gdl.net/topics/topic003/index.html

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■バックナンバー
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 バックナンバーはこちらで見ることができます。

http://www.n2gdl.net/magazine/index.html

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 既に何度も読まれている方、ありがとうございます。感謝です!

 ゲームのしくみの新田です。

 このメルマガはゲーム業界8年目の私が、

・これからゲーム業界に入ろうとしているあなた
・ゲーム業界に入ってまだ日が浅いあなた
・人をハマらせるもの作りに興味のあるあなた

に向けて、情報発信することを目的として発行しています。

 また、ムーブメントつながりでビジネスモデル構築やマーケティング理論、
心理学、NLPなどにも非常に興味がありますので、これらの「人をハマらせ
る」技術も、あわせて発信していきたいと思います。

 どうぞ宜しくお願いします!


 みなさんと一緒に紙面を作りたいと考えています。
 ご質問ご意見はお気軽に。

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