▽▼───────────────────────────────▽▼ ハマるしかけを作る! 8年目ゲームクリエイター・ムーブメント研究! 第76回 「痛みと快楽」 2005/10/03(mon) △▲──────────────────── http://www.n2gdl.net/▲△ 「デベロッパーズセット」が最も出ています。 詳しくはこちら http://www.n2gdl.net/bookshop/gametips48/gametips48_2.htm#setlist ▽▼───────────────────────────────▽▼ ゲームのしくみの新田です。 10月に入りましたね。 みなさん来週の連休はなにをする予定ですか? 私は最近FLASHを始めました。 もちろん、ゲームを作るためです。 ゲームを作るなら、なにか「ゲームのしくみテイスト」を 必ず入れていきたいですね。 FLASHは特集でも書いていますが、製作から公開までがすごく早くできる メディアです。 ということで、ゲームを作るためにワンツー! ─────────────────────────────────── ■痛みと快楽 ─────────────────────────────────── ヒトラーとマザー・テレサの行動原理は、実は同じである! と言ったら、あなたは驚くでしょうか? 実は、同じなんです。 ヒトラーにとっては、ユダヤ人が幅をきかせることが痛みだった。 ユダヤ人を排斥し、ドイツ人で第3帝国を作ることが快楽だった。 マザーにとっては、人々が愛を感じずに死んでいくのが痛みだった。 愛を受けられず、自分は必要のない人間だと思う人々の手を 握ってあげることが、快楽だったのです。 フロイトによると、人の行動の根本原理は「痛みと快楽」にあると言います。 赤ちゃんは生まれたとき、頭にOS(オペレーティング・システム)を 持っていますが、OSの機能は、 「痛みを避けて、快楽を得ようとする」 これしかありません。 (呼吸や内臓制御の自律的機能は別とします) ここに、「しくみ君」という赤ちゃんがいるとします。 しくみ君は、テーブルの上をハイハイしていました。 あー、危ない! そんなところをハイハイしてたら落ちるよ! ゴッ! ギャアアアア!! 落ちちゃった! だからいわんこっちゃない…。 しくみ君のOSは、痛みの原因を探そうとします。 OSは、直前の瞬間になにが起こったか? そして、目の前になにがあったか? を思い出します。 なぜ直前の瞬間になにが起こったか、なのか? それはずっと前の過去にあったことが原因だとすると、 あらゆることが原因になってしまいますね。 お母さんのおなかの中にいたとき、親戚の子がおなかをバーン! と 叩いたのが原因? いや、そうじゃない。 高いところをハイハイしていたら、目の前が急に変わった。 いつもと違うことをしていたら痛かった。 これが原因だ! では次に、なぜ目の前になにがあったか、なのか? 例えば遠いアメリカで交通事故があって、それが痛みの原因だとすると、 どんなことでも痛みの原因になってしまうからです。 頭が痛くなったとき、目の前に青いじゅうたんがあった。 青いじゅうたん、これが原因だ! しくみ君は学習しました。 結果、青いじゅうたん恐怖症になってしまいました。 数日後…。 しくみ君は、こりずにまたテーブルの上をハイハイしていました。 そしてまた落ちました。 ゴン! 痛えええーーーー!! しくみ君のOSは混乱します。 「青いじゅうたんは避けた。しかしまたこの痛みだ。なぜ?」 OSは原因を探ろうとします。 ここで、人間の脳は「汎化現象」という機能を発動します。 つまり、痛みを受けたとき、そこに共通のものはなんだったのか? それを探ろうとするわけです。 「テーブルの上を歩いていた。それは痛くない。 そのあとだ。落ちたら、痛かった。落ちたことが原因なのだ!」 しくみ君は再度学習しました。 青いじゅうたん恐怖症は一瞬で解かれ、高いところに痛みを 感じるようになりました。 実は、人の学習機能とは、これだけの話であり、 恐怖症というのも、その恐怖の本来の原因がわかれば、 一瞬で解かれるものなんですね。 「好き嫌い」の構築もこのOSの機能によるものだし、 行動原理もこれなんです。 「人の性格」は、この「痛みと快楽」の学習による行動様式の 構築の結果だと言えます。 これがわかっていると、ゲームに非常に応用しやすいんです。 痛みを受ける(ダメージを受ける、敗北する)原因・パターンというものを 認識させる。 そうすれば、人は再挑戦を何度でもするようになります。 (=ハマるゲームにつながる) また、恐怖の対象をパターン認識するように導けば、緊張の感情を 生み出すことができます。 (例えば、音やキャラクタなどで、緊張の前兆を警告するなど) 快楽になるもの(得点、新しいグラフィック、勝利、有利な展開)を パターン認識させる。 そうすれば、人はそれを求めてゲームを意欲的に進めていくように なります。 (落ちているお金、アイテムは非常に強い快楽です。だからものを たくさん拾うゲームは面白くなりやすい) この「痛みと快楽」は応用範囲が広いので、また別の機会に 詳しく説明しますね。 (続く) 「なるほど」「よかった」の一言でもかまわないので、メルマガの感想文を書 いて送ってください。 あなたの一言が私の励みになり、よいメルマガを書こうという意欲になります。 ぜひあなたの声を聞かせてください! ↓ここからどうぞ↓ http://www.n2gdl.net/reviewform/reviewform.html ─────────────────────────────────── ■編集後記 ─────────────────────────────────── FLASHで最初に作ったのはパタパタアニメです。 非常にチープなので公開はしませんが(笑)。 これだけなら使うキーは5個くらいですね。 ということでまた次回! ─────────────────────────────────── ゲームのしくみ ラインナップ ─────────────────────────────────── ■セットパッケージ 現役のゲーム開発会社やゲーム専門学校にも買って頂いております! デベロッパーズセットを購入したシゲルさんより。 >印象に残ったのはズバリ全てです。どれもクオリティーが高く最高でした。 本屋には置いていない、サイトでだけ売っている情報です。 「高密度の気づきがある!」と好評です。 http://www.n2gdl.net/bookshop/gametips48/gametips48_2.htm#setlist ●ゲームデザイナーズセット ・Gamedesign tips48 ・宮本茂論 ●プランナーズセット ・Gamedesign tips48 ・宮本茂論 ・ゲーム仕様書の書き方−基礎編− ・ゲーム企画書の書き方−基礎編− ●デベロッパーズセット ・Gamedesign tips48 ・宮本茂論 ・ゲーム仕様書の書き方−基礎編− ・ゲーム企画書の書き方−基礎編− ・プログラムの達人1〜3セット 興味のある方は、以下のURLよりどうぞ。 http://www.n2gdl.net/bookshop/gametips48/gametips48_2.htm#setlist それぞれ単品でも購入できます。 詳しくはサイトにて。 http://www.n2gdl.net/ ■個人ゲーム開発で暮らすための5ステップ http://www.n2gdl.net/bookshop/indy/index.html ■濃密TIPSレポート ■セコンド・メソッド ●SECOND METHOD:「チェイン・リアクション・フロー」 「ハマるゲームデザイン、基本中の基本」 http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/chain.html ●SECOND METHOD:「レベル・コンフリクト・フロー」 「レベルデザインがゲームを制する!」 http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/conflict.html ●SECOND METHOD:「カウントダウン・フロー」 「ゲームを盛り上げるための流れ」 http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/countdown.html ■エモーショナル・ゲームデザイン ●エモーショナル・ゲームデザイン:発想法「Don't think feel」 「考えるな、感じるんだ!」 http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/dontfeel.html ●エモーショナル・ゲームデザイン:発想法「状況逆算発想法」 「プレイヤーになってほしい状態」 http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/situation.html ■プランニング ●企画書の書き方「ゲームの面白さを確実に伝える方法」 「採用したい企画書」 http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/plan_kakujitsu.html ─────────────────────────────────── ■バックナンバー ─────────────────────────────────── バックナンバーはこちらで見ることができます。 http://www.n2gdl.net/magazine/index.html ─────────────────────────────────── ■このメルマガについて ─────────────────────────────────── 新しく登録して頂いた方、はじめまして。 既に何度も読まれている方、ありがとうございます。感謝です! ゲームのしくみの新田です。 このメルマガはゲーム業界8年目の私が、 ・これからゲーム業界に入ろうとしているあなた ・ゲーム業界に入ってまだ日が浅いあなた ・人をハマらせるもの作りに興味のあるあなた に向けて、情報発信することを目的として発行しています。 また、ムーブメントつながりでビジネスモデル構築やマーケティング理論、 心理学、NLPなどにも非常に興味がありますので、これらの「人をハマらせ る」技術も、あわせて発信していきたいと思います。 どうぞ宜しくお願いします! みなさんと一緒に紙面を作りたいと考えています。 ご質問ご意見はお気軽に。 フォームから送れます。「感想」「意見」などをタイトルにしてどうぞ。 http://www.n2gdl.net/reviewform/reviewform.html 内容について: ・くどいくらいに同じ話が出てくることがありますが、それはそれだけ私が大 事だと思っている話です。「あ、また出た。重要なのか」と思ってください。 回数が多い話ほど、重要視しています。 ・「当然だ」「それは知ってる」と思うこともあると思います。しかし大事な のはどう実践に活かすか? ということです。 このメルマガでは、あなたの「気づき」と「実践」が一番の財産になります! ─────────────────────────────────── ★★★★★★★★★ 相互広告・相互紹介大募集中 ★★★★★★★★★★★ 新創刊メルマガや部数に関係なく相互広告希望の方は下記のお問い合わせま でご連絡ください。 多くの皆様のお問い合わせお待ちしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●お問い合わせ・感想はinfo@n2gdl.netまで ■発行・編集:ゲームのしくみ研究委員会 ■COPYRIGHT (C) 2003 STUDIO N2LAB. 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