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 ハマるしかけを作る! 10年目ゲームクリエイター・ムーブメント研究!
 第96回「ヒットゲームの共通項(3)」 2006/02/20(mon)
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 どうもです。ゲームのしくみの新田です。


 引越しが終わってから、細かい整理が終わらなくてなかなか仕事に
とりかかれないでいます(笑)。


 まだダンボールが部屋にごろごろしてますが、これはいつになったら
なくなるのやら…。

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■ヒットゲームの共通項(3)
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 何度も何度も情報公開することで、接触回数を増やして、親近感を
持ってもらう。
(これを心理学用語で「ザイオン効果」といいます)



 これは広告の最も基本となるところです。



 「しかし、大手の会社はともかく、お金のない中小はそんなに
広告など打てないじゃない。ましてやインディ・ゲームの製作では…」


 もちろん、インディでも使える「弱者の戦略」があります。


 では、その弱者の戦略とはどういうものなのでしょうか?


●オンリーワン戦略

 大手の会社を見ているとわかると思うのですが、大手はその資金力と
規模に任せて広告を打ち、大きなゲームを投入してきます。


 言うなれば超大国が大型の戦車やミサイルを使って攻めてくるような
ものです。


 ではそれに対抗するにはどうしたらいいのか?


 もちろん、大手と同じ方法で戦ったのでは、規模・物量で負けることは
目に見えています。


 よくゲーム製作で、中小の会社が大手のゲームに「習って」、
なるべく大きな規模で、なるべく贅沢に、すべての部分ですごく高い
クオリティで、と、すべてを満たして形(ほとんどがRPG)で
ゲームを作ろうとしますが、これはもう根本から間違っていることは
明らかです。

 大手のゲームに似たゲームを作ることは、それだけで影が薄れますし、
比べられてボリュームの少なさで悪い評価が下されてしまいます。


 大きな開発部隊を持っていない会社は、その会社の規模に合わせて、
中小規模のゲームをきっちりと作るのがセオリーです。


 しかも、ただ中小規模で作るのではなく、大手の全方位的ゲームに
対して、ある面白さに一点集中したゲームを作ることで、はじめて
大規模なゲームと肩を並べることができます。



 つまり、「〜だらけ」「〜づくし」「〜オンリー」にするのです。

 もしくは、そのゲームにしかない「濃さ」「深み」「特色」を持たせる。

 こうすることで、そのゲームは際立ちます。



 こうした「これはほかにはない!」という唯一性を持たせる
「オンリーワン戦略」で、ゲームはヒットの可能性を帯び始めます。


●広告の戦略

 広告も同じで、広告をガンガン投下していく大手の戦略に合わせて
いたのではお金が持ちませんから、頭を使う必要があります。


 広告の弱者戦略で効果的なのは、「2ステップ・アプローチ」という
戦略です。


 まず、1ステップ目では、無料のサンプル、資料を提供することで、
興味を持ってもらいます。


 まずは、ユーザーとのアプローチの糸口を掴まなければなにも始まり
ませんから、面白いゲームを求めている人たちに対して、無料でゲームを
遊んでもらったり、その評価をしてもらったりして、「接触」するわけです。


 そこからメールでのアプローチにつなげて、単純接触の回数を増やします。

 ユーザーにとっても、自分が興味のあるゲームの情報を送って
もらうわけですから、メリットになるわけなんですね。

(よくゲームウショウなどでゲームのサンプルDVDを配って終わり、
という会社が多くありますが、あれはお金をドブに捨てているのと同じです)


 そして2ステップ目で、実際の商品を告知するわけです。


 ここでは、売り込みはしません。
 人は売り込まれるのを嫌いますから、あくまでその人の判断に任せます。


 といっても、この2ステップ・アプローチでは、無料のサンプルで
「ザイオン効果」を経ているので、いきなり広告を見せて売り込むよりも、
非常に高い購入率になります。


 どうでしょうか?
 インディ・ゲーム市場でも、ゆくゆくはこの2ステップ・アプローチでの
販促が主流になると思います。


(販促方法のもっと詳しい解説は、
「個人ゲーム開発で暮らすための5ステップ」にあります。
 興味のある方はどうぞ)
http://www.n2gdl.net/bookshop/indy/index.html

(続く)

 ぜひあなたの声を聞かせてください。

 ↓ここからどうぞ↓
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 編集後記は最後のほうに移動しました。

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ゲームのしくみ ラインナップ
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 あなたも創作活動で食べていく道を考えてみまませんか?

■個人ゲーム開発で暮らすための5ステップ
http://www.n2gdl.net/bookshop/indy/index.html

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 デベロッパーズセットを購入したシゲルさんより。

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・Gamedesign tips48
・宮本茂論

●プランナーズセット
・Gamedesign tips48
・宮本茂論
・ゲーム仕様書の書き方−基礎編−
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●デベロッパーズセット
・Gamedesign tips48
・宮本茂論
・ゲーム仕様書の書き方−基礎編−
・ゲーム企画書の書き方−基礎編−
・プログラムの達人1〜3セット

 興味のある方は、以下のURLよりどうぞ。

http://www.n2gdl.net/bookshop/gametips48/gametips48_2.htm#setlist


それぞれ単品でも購入できます。
詳しくはサイトにて。

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■セコンド・メソッド

●SECOND METHOD:「チェイン・リアクション・フロー」
「ハマるゲームデザイン、基本中の基本」
http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/chain.html

●SECOND METHOD:「レベル・コンフリクト・フロー」
「レベルデザインがゲームを制する!」
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●SECOND METHOD:「カウントダウン・フロー」
「ゲームを盛り上げるための流れ」
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「考えるな、感じるんだ!」
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●エモーショナル・ゲームデザイン:発想法「状況逆算発想法」
「プレイヤーになってほしい状態」
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■プランニング

●企画書の書き方「ゲームの面白さを確実に伝える方法」
「採用したい企画書」
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■バックナンバー
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 バックナンバーはこちらで見ることができます。

http://www.n2gdl.net/magazine/index.html
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■編集後記
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 「できない理由よりも、できる理由の方が重要だ」

 これは私の好きな言葉です。


 できない理由を探してなにもしないのは馬鹿でもできる。

 できる理由を探し、果敢に挑戦する者が最後に勝者になる。


 私はこの言葉に習って、なるべくできない理由を探さないようにしようと
思っています。


 できない理由よりもできる理由を探す。

 これ、どんどん前に進むために必要な言葉です。


 ということでまた次回!

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