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 ハマるしかけを作る! 10年目ゲームクリエイター・ムーブメント研究!
 第120回「GAME 2.0(2)」 2006/08/30(wed)
△▲──────────────────── http://www.n2gdl.net/▲△

 どうもです。ゲームのしくみの新田です。

 そろそろ会社を作る時期になってきたようです。


 先日実印用のハンコを買ったので、明日あたり区役所で実印登録を

してきます。

 行政書士の人にはもう設立業務を頼んでいるので、来月には私の

人生初の会社が生まれる予定です(^^)。


 会社を作ってからが本番ですね!!

 バリバリやるぞ〜〜〜〜!!

 ゲーム作るぞ〜〜〜〜〜!!

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■GAME 2.0(2)
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●永遠のβ版

 「GAME2.0」におけるゲームは、今までのゲームのリリースパターンを

どう変えていくか?


 現在、パッケージとして販売されるスタンドアロンのゲームは、

ゲームの必要要素がほぼ詰め込まれたα版、ゲームのバランスが取られ

あとは最終デバッグが残されたβ版と、そして完成して市場に出せる形に

なったマスター版と、リリースの区切りがあります。

(クライアント(依頼人)へのリリースという形になります)


 しかし、GAME2.0の世界に入ると、ゲームは単体では完結しない形に

なり、「永遠のβ版」の状態を続けることになります。

 ユーザーがゲームを永遠と更新し続けていくので、

ゲームの完成形はないわけです。


 今のネットゲームは、小さいながらも、すでにこの要素を持っています。

 開発側で用意した、プレイヤー参加型イベントが定期的に行なわれたり、

「アドオン」と呼ばれる、追加シナリオや追加マップ、追加ルールが

あとから更新される要素があったりします。


 ただ、現在のネットゲームは、まだまだこの更新頻度が低いと

言わざるを得ません。

 ゲームシステム的にも、まだまだGAME2.0的とは言えません。


 GAME2.0でいう「永遠のベータ版」は、常に、リアルタイムで

ゲームが更新され続けていく、という状態を持ちます。


 ゲームにもよるのですが、プレイヤー自身がシナリオを追加し、

それを他のユーザーが遊べたり、プレイヤーが新たなルールを作り出し、

それがゲームフィールドに適用される、プレイヤーが新しいアイテムを

開発し、それがゲーム内世界に流通する、そういった、


「リアルタイム性のある世界更新」


を持つゲームになります。


●ハッキング、リミックス行為の取り込み


 もちろん、どこかで制限をシステム側で作らなければゲーム内世界が

破綻してしまうので、システム更新権限のバランスは必要です。


 WEB2.0でいうなら、画像共有サイトの「Flickr」や動画共有サイトの

「YouTube」が、アップできる素材に制限を設けているようなものです。


(卑猥だったり、暴力的なものは素材としてアップされるとすぐに

削除され、そういう行為を行なったユーザーは退会処分にされます)


 また、ネットゲームで問題になりがちなものに、

チート(Cheat:ゲームデータに改造を施すこと)や

MOD(MODify:ゲームデータを修正すること)、

PK(Player Killer:他のプレイヤーを殺す行為)、

RMT(Real Money Trade:ゲーム内世界のアイテムやアカウントを他の人に
現実のお金で譲り渡す行為)


がありますが、GAME2.0では、このハッキング、リミックス行為を

なるべく許容し、利用・吸収する方向性で、ゲームデザインが施されます。

(はじめから想定し、システム的に用意してしまう)


 その行為をしたとしても、むしろ他のゲームプレイヤーにも利益が

あるゲームデザインと言えばいいでしょうか。


 利己的な行動が全体益につながるしくみを実装するわけです。

(ただ、もちろん根本的なシステムハッキングや悪用行為はシステム側で
潰していかなければなりません)


●無限のゲームデータ


 ゲームプレイヤーが、ゲーム内世界を物理的、経済的、宗教的、政治的に

変質させることが可能なシステムを持っているのが、GAME2.0的ゲームと

言えます。


 例えば、プレイヤーの集合的行為が、ゲームフィールドを2分して

しまったりとか、ゲームフィールドの地下に広大な地下都市を構築したりとか、

プレイヤーの集団行動で非常に高い山を作り出したり、新しい開拓地を

作り出したり、そういったゲーム内世界を大きく変えてしまうようなシステムが

当然のごとくできるようになります。


 今までのゲームは、ゲームシステムが持てるデータに限界があり、

開発側が用意した決められた範囲内のデータだけを使用することで、

ゲーム内の秩序を保っていましたが、GAME2.0では、P2P技術や

グリッド技術など、データ容量に関係なくゲーム世界を拡張する

ゲームシステムが採用されます。


 データを無限に持てるということは、ゲームデザインを一変させます。



 こうしたGAME2.0的ゲームデザインを、私は「解放された発想」と

呼んでいますが、あなたもこの説明を読んで、「解放された発想」を

持てたのではないでしょうか?



 今回は、GAME2.0の入り口をシェアしてみました。


 次回からは、WEB2.0に対応させて、GAME2.0的要素をシェアして

いきたいと思います。



 ご意見お待ちしております。

 ↓ここからどうぞ↓
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(続く)

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 最近メルマガの発行が水曜になってます^_^;。

 月曜に戻さねば…。


 ということで、また次回!

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