【動画セミナー】エモーショナル・ゲームデザインマニュアル 第5章
「効率的にヒットゲームを作り出す」
テスト・マーケティング
ゲームの黄金時代
昔、ゲームを出せば出すだけ面白いほどヒットする時代があった。
ゲームブームの時代。
そのころはどんな種類のゲームでも物珍しく、新しく、大人気でした。
100万本ヒットが毎月連発する時代。
まさにゲームの黄金時代です。
そのときは、ゲームにマーケティングなど関係ない時代でした。
なぜか? コンピュータゲームという魔法の箱で、
これまで誰も体験したことのない感動と興奮が、味わえたからです。
誰もがゲームに狂喜乱舞して飛びついた時代です。
出せばすべてがヒット、うまく作ればホームラン連発の時代です。
しかし。
そして淘汰が訪れる…
ゲームがわれもわれもと作られ完成度を上げるたびに、
プレイヤーの目も徐々に肥えていき、普通の完成度では
満足しなくなっていった。
どんなに完成度が高くても「クソゲー」と呼ばれる。
それに答えるように、ゲームシステムは洗練されていく。
大金を積まれてクオリティの高さはうなぎのぼり。
膨大な時間をかけ緻密な計算のものとで作られたゲームシステムと物語は、
当たり前のようにゲームのメイン素材として使われるようになっていきました。
それをプレイヤーは「これくらいやって当たり前」といわんばかりに
ネットで辛口の評価をしつつ楽しむ。
まさにゲーム業界バブル。
そして。
これだけ豪華な内容になってくると、作れる会社も限られてきます。
卓越した人的リソースが必要。
長い開発に耐えられる資金が必要。
それをを持っているところが、身悶えしながらも売れるゲームを
ようやく作れるのです。
そんな状況にゲーム業界は徐々に「疲弊」を見せていき、
自然淘汰の波が訪れます。
運任せのゲーム制作
ゲーム業界でクリエイターが自分の好きなようにゲームを
作れる時代はとっくの昔に終わりました。
ゲームが大きくなってくれば、それだけコストがかかるので、
それをペイできるだけの利益を上げる必要があります。
だからできるだけヒットするゲームを作る必要があります。
冒険は許されなくなりました。
以前のように感覚だけで作ることはできません。
売れるのを運任せにするわけにはいかなくなったのです。
ゲームは工業製品と化し、ゲームデザインの技術は人のこころを
動かすことに注力されています。
ハリウッド映画のように洗練され、最適化された作り方で
技術の粋を極めています。
しかしゲームにおけるリアリティの追求は、底をつきはじめています。
限界がきているのです。
なぜか? リアリティや完成度だけでは、
「それで当然」「やって当たり前」と思うようになり、
それだけではゲームをやらなくなってきているからです。
ゲームが栄華を続けるには、新たな展開が必要です。
そして現在、ソーシャルという新しい側面がここで現れました。
ゲームはSNSやモバイルマシンで展開できる時代になったのです。
それと同時に、個人が世界へゲームを配信できる環境が整いました。
つまり、個人がゲームで食べていける時代が、到来したのです。
ゲームは表現物としての側面を一度失いましたが、
ここで新たに、表現をしてもやっていける状況が、
また現れてきているのです。
しかしひとつだけ、問題があります。
コンスタントにヒットを生み出す技術
ゲームで自己表現をし、しかもゲームで食べていく。
この2つには、一見矛盾があります。
表現を突き詰めれば自己満足の世界に近くなる…。
ゲームで食べていくには稼げる必要がある…。
自己満足と稼げるということは、大抵の場合、対立するからです。
しかしある方法を使えば、10あったら1つの可能性しかない
ような「両方を成立させる」ことが可能になります。
つまり、自己表現しつつ、コンスタントにヒットを生み出す。
個人と世界が調和できる。
ではそれはどう実現するのか?
そこで出てくるのが、テスト・マーケティングの概念です。
これは、ヒットの作り方を方程式にする技術です。
利益を出しながら、ゲームを作り続ける。
このサイクルを実現するのが、テスト・マーケティングです。
マーケティングは一見難しいように思う人が多いですが、テスト・マーケティングは
個人でもできる方法です。
もちろん企業が使えばなおさら効果を発揮し、ヒットの確率が大きく上がること
間違いなしです。
ゲームで食べていきたいと思っている人は、ぜひこのテスト・マーケティングを
実践してみてください。
動画セミナーの内容であなたが得られるものは…
●ヒットを生み出すマーケティングとは?…楽しいかもしれませんが、ただやみくもに「好きだから」「作りたいから」と作っていてもヒットは生まれません。プロはヒットを「公式化」し、連続ヒットを狙っているのです。
●なぜヒットを生み出す必要があるのか?…非常に大事なことですが、いつまで経ってもこれを知らないでいると「無能扱い」されるはめになります。
●期待する結果を出すものをどう作るか?…非常に簡単で確実な方法があります。結果を出すサイクルは、たった3秒で把握できます。テストマーケティングの価値がここにあります。
●テストマーケティングの方法…このテストのやり方は、ほかの業界ではけっこう当たり前ですが、ゲーム業界だけなぜか使われていないのです。では使ったらどうなるのか。現状よりヒットが10倍以上増えるはずです。
●ヒットを生み出す開発ラインの作り方とは?…ゲームの生産ラインには、2つの種類があります。ゲーム業界はこのラインの考え方で「ある種類の」ゲームを作っています。そうすると、「キラーソフト」を生み出すサイクルが作れるのです。
●ゲームを作る前にテストする方法…これも他の業界ではけっこう有名な方法ですが、なぜかゲーム業界では使われず、ほとんどのゲーム開発は「ギャンブル」になっています。この作業は慣れれば3日で「当たる」ゲームがわかります。