■要素の組み合わせでゲームジャンルを考える この世に「まったく新しいもの」はありません。 というのも、人は自分の脳に蓄積していないものは想像できないからです。 実際世の中にある「新しいもの」は、既存の概念の「組み合わせ」でしかありません。 逆に言えば、「組み合わせる」ことが、新しいものを生む、といえます。 「新しい!」とは「新しい組み合わせだ!」ということなのです。 だから創造性のある人は、普段からあらゆるものに興味を持ち、脳の情報量を増やそうとします。そのほうが情報の「組み合わせ」のパターンが多くなるからです。 人は知覚によって得た情報から連想で次の情報を取り出します。例えば、私なら、「ゲーム」というキーワードから「アクション」や「RPG」などのジャンル、もしくは特定のゲームを想像します。 「地球」というキーワードならどうでしょうか。私なら「大陸」や「国々の名前」「日本の位置」「月」「太陽系第3惑星」などと浮かんできます。 要するに人の思考は蓄積された膨大な概念の膨大なリンクを辿るという連想ゲームによって全体を成す、と言えるでしょう。 この連想ゲームは、1つの概念から複数の概念に派生するだけでなく、2つの概念から1つの概念を想像するという、抽象化の方向も取ることができます。 ゲームのような「構造」を持つものは、こういった概念要素の組み合わせで作り上げられます。 そこで、キーワードをランダムに組み合わせて表示し、そこから「新しいもの」を想像するためのソフトを作ってみました。 アイデアプラス(ideaplus.zip) ダウンロード このソフトは、付属のテキストファイルの中のキーワードをランダムに選び出して組み合わせて表示する、簡単なソフトです。 ・「次」というボタンを押せば、別の組み合わせを表示します。 ・「ファイルを追加」でキーワードファイルを追加することができます。 表示された要素の組み合わせから、どんなゲームが考えられるか想像してみてください。 ゲームの要素は以下のようにいろいろ考えられます。要素は既存のゲーム要素でもいいし、ゲームとはまったく別のジャンルから持ってくるのでも構いません。 ・ダンジョン ・1人称視点 ・クォータービュー ・コミュニケーション ・デジコミ ・交換 ・マップ ・キャラ ・自動生成 ・ジェネレータ ・横スクロール ・縦スクロール など。 もっと叙情的に、愛、恋愛、、感動というキーワードでもいいし、快楽原則からセックス、スピード、バイオレンスという言葉を入れてもいいでしょう。 実際にこのソフトで出たランダムな組み合わせで、ゲームを考えてみました。 ●ダンジョン + RTS ダンジョンの中で行われるRTS。ダンジョンキーパーを一瞬思い出す。 ダンジョンの中で行われる、リアルタイム対戦ゲームというのははどうか? 罠を仕掛けたり、道を封鎖したり、明かりを消して真っ暗にしたりして戦う。 ●RTS + コミュニケーション クォータービューのゴチャキャラ画面でコミュニケーション。 AOEの村人をそれぞれ操る人いる、という感じか(笑)。 ちくちく建てた自分の家で友達と歓談してたら、突然敵の軍勢が攻めてきて 投石器で家を破壊された!! 慌てて友達と逃げ出して…なんて筋書きのないストーリーが生まれたりして…。見てるほうは楽しいかも(笑)。 昔あった「サブスペース」という通信対戦シューティングゲームも、小さなキャラ(戦闘機)で対戦するゲームだったのを思い出す。 ●横スクロール + コミュニケーション ハビタットを思い出す。 もっとアクション性を強く押し出して、横スクロール対人対戦ゲームなどはどうか? 5対5くらいのチーム戦で乱闘するファイナルファイト風横スクロールアクション。 戦闘が始まる時間まで、喫茶店でみんなと歓談したり、武器屋で武器を物色したり…。 ●恋愛 + 1人称視点 3Dの一人称視点恋愛ゲーム。クエイクな画面で恋愛ゲームか(笑)。 などなど、なんだか新しそうなゲームが想像できますね。 (2003/10/28 加筆修正) |
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