■特集:「超初心者のための」ゲーム開発 |
■ゲーム作りの障害になっているもの(4) 「作れない理由」。 1・プログラムが組めない(組む気にならない) 2・理想とするゲームの規模が大きい 3・クオリティが出せない 最終回の今回は、クオリティについて考えます。 ●3・クオリティが出せない 「とても人前に出せるものを作れそうもない」 「作っても恥ずかしくて出せないものが出来あがるに違いない」 ゲームを作り出して、こう考えてしまいゲーム作りを諦めている人は多いと思います。 ・プログラム技術が稚拙だと複雑なゲームが作れない。 ・自分で絵を描けなければ見た目のクオリティが出せない。 ・音楽やSEがなければとてもさみしいゲームになる。 ・シナリオが書けなければ感動を演出できない。 確かにその通りです。 ゲームは複合メディアですから、それぞれの部位のクオリティが高ければ高いほど全体が高く評価されます。 しかし、個人レベルでこのすべてのクオリティを高めようというのは無謀というものです。時間がいくらあっても足りません。チームで組んでやるとしても、仕事でもない限りモチベーションの高い人達を集めるのはなかなか難しいものです。 もとより、私は稚拙でも構わないと思います。 クオリティを出すのに時間的な限界があるならば、視点を変え、あくまで「一個人の表現」としてのゲームでいいと思います。 完成させたその小さな「系」が、個人を表す。 そこに純然な作者の意図があり、作者の意図した法則がその「系」を支配しているならば、ゲームが表現する「世界」は、作った個人のものです。 どんなに稚拙であれ、法則のある「世界」そのものを表現できるのはゲームしかありません。 とにかく、ボロでも小さくてもいいから完成させる。 これが次の大きなステップに繋がります。徐々に良くしていけばいいのです。少しずつ積み上げていくことが肝心です。それが自信になっていきます。 「でも手っ取り早くクオリティの高いものを作りたい!」 そう思うあなた! ただひとつ、個人でクオリティの高いものを作り出す方法があります。 この方法は、プロ中のプロの方法論でもあります。 それは、「絞り込む」ことです。 「一点豪華主義」でいくことです。 もしくは「密度主義」でいくことです。 「絞り込み」で一つのことだけ突き詰めれば、そのクオリティは個人で作ったものであっても大きな「サプライズ」(驚き)を生み出すことができます。 万人が感心する芸というのは、必ず1点にこだわっています。 ・こめつぶを削り出して作った彫刻 ・ピンクづくしの部屋 ・ガンダムに関する詳細なデータを完全網羅したウェブページ ・ギリギリ感にこだわった映像(宮崎駿監督の方法論) ・ロボットヒーローづくしのゲーム(スーパーロボット大戦シリーズ) ・描き込み密度の高い漫画 ・キャラクタのモーションがやけにリアルな2Dアクション ・パーティクル演出を突き詰めたシューティングゲーム ・etcetc.. ある1点、「これに関してだけは誰にも負けない!」という部分を持つことです。 もしくは、1つのもので「〜づくし」「〜だらけ」「〜ざんまい」にすることです。 「絞り込む」ことで、たとえどんなにくだらない、役に立たないことでも人に驚きを与えることができます。 お菓子の「うまい棒」を箱買いしてそれで家を建てる。 冷蔵庫の中を「メッコール」でいっぱいにする。 各社の携帯電話をすべて持っている。 どうですか。「くだらなーい!(笑)」「どうして?」と思う反面、インパクトがあると思います。 このように「絞り込む」ことは、インパクトを作り出す最も効果的な方法なのです。 以上で、特集「ゲーム作りの障害になっているもの」を終ります。 「こういう問題があるのだけれど、どうすればいいの?」という疑問・質問がある方は、お気軽にinfo@n2gdl.netまでメールください。 特集記事の内容に反映させてていきたいと思います。 このような、ゲームにインパクトを持たせるコツ、ゲームを面白くするヒントをHTMLシェアテキスト「ゲームデザインTIPS48」に簡単にまとめました。 何ページか立ち読みできるようになっていますので、のぞいて見てください。 → 「ゲームデザインTIPS48」の説明はこちら 2003/04/09up |
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